コロンビア大学の研究が
アマルガムの安全性を証明
科学雑誌『Environmental Health Perspective』に
掲載された新しい研究は,
歯科用アマルガムが認識および精巧な
運動機能などの神経精神能力に
影響を与えることはないと結論している。
この雑誌は査読制度をもち,
国立衛生研究所から出版されている。
「健康な就労成人からの試料では,
歯のアマルガム充填から溶出した
水銀暴露は認識および精巧な運動機能の
いかなる検出可能な欠落とも関係しない」
とコロンビア大学公衆衛生学部の
研究者が書いている。
「暴露の測定値は神経精神能力試験の
スコアとはまったく関係がなかった」。
研究者は10歯以上
アマルガム充填を有する550人の成人を
無作為的に解析した。
被験者は一連の神経精神能力試験質問表による
調査,口腔内診査を受け,
血液と尿の採取も行った。
尿中の水銀の濃度は極めて低く,
アマルガム充填歯の数と関係なく,
被験者間に差異をみとめることはできなかった。
この研究チームのリーダーである
Pam Factor-Litvak 先生は
「アマルガムからの水銀の暴露が
極めて低い値であったことは
大変重要である」という。
「アマルガム充填が30~40もある被験者でも,
尿中の水銀の平均濃度は
1g のクレアチニンに対して3μg 以下であり,
極めて低い」。
さらに,
言語記憶および非言語記憶についての
被験者の能力,注意力,精神運動スピード,
精巧な運動協調は
尿中の水銀濃度とは関係がなかった。
「30歳から49歳の健康な就労成人では,
歯科用アマルガムからの水銀と
精神神経学的な機能領域との間に
有害な関連はなかった」
ということであると,
Factor-Litvak 先生は述べている。
「意義深いことは,
健康なひとに歯科用アマルガムによる
精神神経学的に有害な影響が
見られなかったことである。
水銀が非常に微量にしか溶出しない
アマルガムは害がない」
と彼女は追加している。
「結論は,
歯科用アマルガム充填のみでは
標準化された一連の試験についての
運動能力に影響を与えなかったことである」
と『EnvironmentalHealth Perspective 』の
編集長であるJim Burkhart 先生は話している。
(ADA News, Vol.33,No22,December 2002)
注)ADA: American Dental Association アメリカ歯科協会
*** 歯科用アマルガム***
01. アマルガムの安全性
02. アマルガム実際の治療
03. 日本政府が安全とする見解
*** ニュース記事***
01. 神経学的に関連なし
02. コロンビア大学は安全を証明
03. 自閉症とは無関係
04. アイダホ州議会は使用を支持
05. 公衆衛生局の見解
*** 歯科医学大辞典***
01. アマルガム
02. アマルガム合金
03. アマルガム修復
04. アマルガム遅発膨張
05. アマルガムによる着色
06. 高銅アマルガム
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